不動産活用 ポイント

『不動産活用』のおいての重要なポイントとは?

資産のうちでも株式などは順調にいけば配当があります。また、国債などの債権の場合は、利息に当たる収入があったりします。不動産の場合も、誰かに借りてもらうことによって継続的な収入があったりしますが、その場合は借りてもらうための準備といったものが必要になってきます。

建物を建てたり土地を整備したり、あるいは借り手を探す、適切な維持管理をするといったことが大切になってきます。その様なことをして収益をあげることを資産活用、不動産活用といったりしますが、今回は、そんな不動産活用のポイントについて見ていきます。

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不動産は「活用」が必要!

先程も少し書いた通り、不動産自体はただ持っているだけでは収益に繋がりません。勿論、値上がりをすれば、それが収益に繋がることもありますが、最近の不動産事情はそうとも限りません。

さらに、不動産は持っているだけで固定資産税都市計画税といった税負担や損害保険や維持管理費用がのしかかってきます。このようなことから、自分が住むため、使うため以外の不動産を長く所有し、収益をあげていくには不動産活用が必要となってきます。

税金対策等で安易な投資をしない!

昔から不動産を所有されている方の元には、資産活用、不動産活用のお誘いがあります。不動産の所有者は、法務局で登記簿謄本を調べれば誰でも知ることができますから、色々な関連業者から、所有者の元には不動産活用についての提案があったりするのです。

よくあるケースが、農地や駐車場の所有者の元へ、マンションなどを建てないかという勧誘です。その時、使われる常套句の1つに節税」というキーワードがあります。どういう意味かというと、更地にマンションなどを建てた場合、固定資産税等の税負担が大幅に軽減されるというものです。これは、相続の際にも同じことが言えます。

勿論、それ自体は、所有者さんにとっては魅力的なことですが、気をつけなければいけないのは、税負担が減っても借り入れを起こせば返済の義務が生じるということです。不動産業者の計算は、そのあたりもクリアしたものであるのですが、税負担を減らすために、多額の借金を背負いこんでしまい身動きが取れなくなるという様な事も往々にしてあり、まさに本末転倒といったケースも出てきます。

見かけの収支に騙されない、大切なのは「キャッシュフロー

不動産も所有することの大変さを身をもって感じている時に、その解決策となるような提案がされると、飛びつきたくなるのも分かります。また、提案の内容自体も悪くないものかもしれません。税負担も減るし、借入や減価償却といったものを利用した節税効果も魅力的です。

ですが、不動産活用において最も大切なのは、ちゃんと手元に現金が確保できるかのキャッシュフローなのです。いくら帳簿上は、黒字になっていても、様々な経費を払ってしまえば、手元には何も残らないと意味はありません。不測の事態の時に対応をすることができなくなってしまいます。

また、その事業による収益が、ある程度少なくとも借り入れが返済できるまでは続かなければ大変なことになってしまいます。ですから、不動産活用を考える際には、実際にどれぐらいの現金が手元に残るか、また、それが持続可能なものなのかどうか、といったことを考える必要があります。

常に「逃げ道」を確保しておく事!

では、不動産活用において最悪の事態というのは何でしょうか。それは、「破産」という事態を招いてしまうことです。具体的には、借入金の返済ができなくなってしまうということです。そして、返済に困った時点で、その物件を売却しても、残りの借り入れを完済することができないといった事になってしまうこともよくあるのです。

ひと昔前、不動産価格が右肩上がりで上昇していた時期は、このような心配はいりませんでした。それが今では、上昇はおろか、建物の場合はどんどん価値が下がってきてしまいますから、売却しても返済が出来ないといった事が起こりえるのです。

しかも賃貸住宅の場合、年を経ていくと入居率、家賃ともに下がっていってしまいますので、不動産業者の示す未来予想以上に収支は悪化していく、という想定をしておかなければいけません。そうならないためにも、出来るだけ身の丈にあった投資というのを心掛けておきましょう。そうすればいざという時の逃げ道の確保にも繋がります。

今回は不動産活用のポイントについて見て来ました。確かに、業者さんのプレゼンテーションは魅力的ですし、その通りになることもあるかもしれません。しかし一方では、不動産活用を巡って訴訟など多発していたり、また、結果として大切な不動産を手放さなければいけない方が沢山いらっしゃるのも事実です。

不動産業者からの話をそのまま鵜呑みにするのではなく、それもまた一つの情報というかたちで取り入れ、様々な面からその活用方法について考え、検討してく事が大切なのではないでしょうか。

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